JRAマイルCS(G1)サリオス2つの不安説「ダノンキングリーに酷似」&「530kgの壁」……唯一の救い阪神開催で「一刀両断」か
デビューから3連勝を飾り、皐月賞(G1)で惜敗。日本ダービー(G1)でも一歩及ばず2着という結果に終わった。秋は毎日王冠(G2)から始動し、古馬相手に快勝し、マイルCSで上位人気に支持されるという、まさにサリオスと瓜二つなのが昨年のダノンキングリーだ。
ともに関東馬だが、もちろん異なる点も多い。G1未勝利のダノンキングリーに対し、サリオスは2歳G1王者。しかも今回と同じ阪神芝1600mが舞台の朝日杯FS(G1)を制している。一方のダノンキングリーは関西遠征自体が初めてだった。
「(2頭の)臨戦過程には似た点も多いですが、3歳秋時点の完成度ではサリオスが1年前のダノンキングリーよりも上でしょう。京都ではなく、経験済みの阪神コースが舞台というのもサリオスには追い風になると思います。
昨年のダノンキングリーは2番人気で5着に敗れましたが、サリオスが馬券圏外に沈むとは考え難いです。ただし、メンバーレベルは今年の方が上ですし、勝つところまでは厳しいかもしれません。今年は阪神開催ですが、マイルCSは大型馬が苦戦傾向にあります」(競馬誌ライター)
ダノンキングリーとサリオスの最も大きな違いはその馬体の大きさだろう。ダノンキングリーはデビューから一貫して450kg台を維持。一方、サリオスは530kg台という大型馬だ。
前走の毎日王冠にはプラス10kgの538kgで出走したサリオス。ある程度絞ってくる可能性は高そうだが、530kg台のままなら危険信号が灯る。
【マイルCSに馬体重530kg以上かつ3番人気以上で出走】
1995年ヒシアケボノ 2人気/3着(558kg)
2000年ブラックホーク 2人気/8着(532kg)
2002年ブレイクタイム 2人気/11着(548kg)
2012年ファイナルフォーム 3人気/12着(534kg)
マイルCSでは上位人気馬の4頭のうち、ヒシアケボノが3着に健闘したが、後の3頭は惨敗。4番人気以下を含めても23戦して、「0-0-1-22」。一方、安田記念では、同じ1984年以降、「3-3-3-22」で、3番人気以上なら「3-1-0-2」。大型馬の好走例は多い。
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JRA福永祐一「ポテンシャルの高さでしょう」ご無沙汰モーリス産駒の大逆襲「マイル王」に俺はなる!? 本格化は4歳「春秋連覇」の共通点
福永騎手、音無調教師とのコンビでは、今週マイルCS(G1)に出走するインディチャンプと全く同じ。1400mデビューという点でも、ピクシーナイトとの類似点は多い。
インディチャンプは2歳の12月にデビューし、新馬戦を勝利。次の1勝クラスも勝利したものの、3歳前半は勝ち切れない競馬が続いた。
18年7月の有松特別(2勝クラス)で半年ぶりに勝利を飾ると、年を跨いだ東京新聞杯(G3)まで3連勝。休み明けのマイラーズC(G2)では4着と敗れたが、本番となる安田記念(G1)ではアーモンドアイ、アエロリットなどを破って快勝した。
マイルG1春秋連覇という意味では、ピクシーナイトの父であるモーリスも達成した偉業。4歳で成し遂げたこともインディチャンプと同じである。
モーリスもデビューは1400m戦。ここをレコードタイムで快勝すると、続く京王杯2歳S(G2)ではスタートでアオって最後方からの競馬となる。最後の直線では大外を追い上げたが、前半のロスが響き6着に敗れた。
続く万両賞(1勝クラス)を快勝したモーリスだったが、3歳時は4戦して1勝もできず。マイルG1春秋連覇を含む破竹の7連勝は、4歳になってからのことだった。
今回、秋明菊賞に出走するピクシーナイトについては、新馬戦のレース後に「少し太かったですね。道中から余裕もなかったですし、最後まで動き切れない走りでしたが、そんななかで勝つあたりがポテンシャルの高さでしょう。動き切れるようになるにはもう少し成長が必要かもしれませんが、スピードがあるし、素直な馬。先々が楽しみですね」と福永騎手がコメント。
やはり、インディチャンプやモーリスのように、成長度合いは遅いのかもしれない。ただ、3歳前半までの2勝目が可能なら、その後の未来は明るいはず。マイル界を背負う存在に成長していくことを期待したい一頭だ。
本格化が4歳となった2頭の「マイル王」。1年後にはモーリス産駒の大逆襲も見られるのかもしれない。
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JRAサリオス騎乗M.デムーロ「グランアレグリアだけじゃないよ!」マイルCS(G1)を現役騎手が大予想!? お世辞抜きの選択に本人も「自信があります!」
デビュー戦は、東京競馬場で行われた8頭立ての1600m戦。このレースにはレイデオロの全弟・アブソルティスモが1番人気に推され、サリオスは2番人気だった。しかし、レースでは最後の直線、肩ムチだけで突き抜けたサリオスが勝利。アブソルティスモとの着差は0.3秒だったが、最後は流してもので3着馬には1.5秒と大きな着差をつけての快勝だった。
2戦目のサウジアラビアロイヤルC(G3)も府中のマイル戦。1.5倍の圧倒的支持を受けたサリオスは、1.32.7のレコードタイムで優勝。初の重賞挑戦となったレースであったが、これも難なく突破した。
デビューから2連勝で挑んだ朝日杯FS(G1)は、今回のマイルCSと同じ阪神のマイル戦。G1でも2.0倍と多くの支持を受けたサリオスは、先行して突き抜ける強い競馬。サリオス以外の上位馬が差し・追い込み馬だったことからも、ここでは能力が1枚上だったといえるだろう。
クラシックの2戦も敗れたのはコントレイルのみで、日本ダービーでは0.5秒と突き放されたものの、皐月賞では半馬身差の接戦。3着馬は離しているだけに、2000m以下ならコントレイルともそん色はなさそうだ。
デビューからの3戦は全てマイル戦。前走の毎日王冠が1800mで、これ以下の距離では4戦負けなし。皐月賞でも無敗の三冠馬コントレイルの半馬身差2着と、1600m~2000m辺りが適距離であることは確かだろう。
M.デムーロ騎手は『netkeiba.com』のコラム『M.デムーロ世界一になる Road to No.1』にて「コントレイルがいなかったらサリオスが2冠馬だった」とサリオスを高く評価。今回の強豪相手でも「自信があります!」とマイルCS制覇に意欲を見せた。
その上で、グランアレグリアとの「2強対決」に対して問われると「グランアレグリアだけじゃないよ!」と、2強ではないことを強調。「インディチャンプも強いし、アドマイヤマーズもレシステンシアもいる。今年は半端なく強いメンバーが揃ったと僕は思うよ。ラウダシオンも強いし!」と、さらに4頭の馬名を挙げた。
自身の騎乗するサリオスに自信はある。しかし、グランアレグリア、インディチャンプ、アドマイヤマーズ、レシステンシア、ラウダシオンの5頭は強敵という見解を示した。
この中でデムーロ騎手が過去に騎乗した馬はアドマイヤマーズとラウダシオンの2頭のみ。今回の出走馬でも、アウィルアウェイ、アドマイヤマーズ、ブラックムーン、ベステンダンク、ペルシアンナイト、ラウダシオンと6頭の手綱を握ったことがある騎手だけに、話に出てきていない馬もいることを考えれば単にお世辞というわけでもなさそうだ。
強敵は揃うが、デムーロ騎手のサリオスにも勝機はあるということ。現役騎手の言葉を参考にしてみてはいかがだろうか。
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山口達也が完璧な逃げで今年2度目V/若松
1枠山口達也(34=岡山)がインから押し切って、今年8月芦屋一般戦以来、2度目の優勝を決めた。インからコンマ07の踏み込みを決め、カド3コース藤山翔大のまくりを受け止めて押し切った。「良かったですね。伸びも出足も良かったし、足は仕上がっていました」とベストの状態でファイナルに臨めていたことを明かした。来年1月からA2級になるが、再びA1級復帰へ、幸先のいい優勝になった。
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