JRAカフェファラオに浮かび上がった大きな不安とは……ジャパンダートダービー(G1)の舞台であり余るスピードは諸刃の剣!?

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8日、大井競馬場で行われるジャパンダートダービー(G1)だが、今年の注目馬は何といってもカフェファラオ(牡3、美浦堀宣行厩舎)だろう。

 

 デビュー戦で10馬身千切り捨てたバーナードループが兵庫チャンピオンシップ(G2)を勝利。2戦目のヒヤシンスS(L)ではまさかの大出遅れも後方からひとマクリであっさり制覇。3戦目となった前走のユニコーンS(G3)では、逃げたレッチェバロックが演出した前半3F34秒2のハイペースを楽な手応えで2番手から抜け出すと、直線で独走。2着デュードヴァンに5馬身差をつけるワンサイドゲームとなった。

 

 無敗の3連勝の内容は逃げ、先行、追込みと変幻自在。ジャパンダートダービーでは圧倒的1番人気に支持されることがほぼ間違いない。前走に続きコンビを組むD.レーン騎手は旋風を巻き起こした昨年から大きく期待を裏切ることとなった今年だが、ユニコーンSでは見事な騎乗を見せた。昨年の帝王賞(G1)をオメガパフュームで制しており、大井競馬場の経験が少ないことは不安というほどではないだろう。

 

 しかし、完全無欠に思えるカフェファラオだが、ジャパンダートダービーの過去の傾向からは、絶対的な存在とするには不安なデータもある。以下は過去10年で1番人気に支持された馬の成績。

 

ジャパンダートダービー1番人気の成績と単勝オッズ
19年 クリソベリル 1着1.2倍
18年 ルヴァンスレーヴ 1着2.2倍
17年 サンライズノヴァ 6着2.7倍
16年 ゴールドドリーム 3着2.3倍
15年 クロスクリーガー 2着1.6倍
14年 ハッピースプリント 2着1.4倍
13年 クリソライト 1着2.2倍
12年 ハタノヴァンクール 1着2.9倍
11年 グレープブランデー 1着2.3倍
10年 バーディバーディ 6着1.5倍

 

 1番人気の支持に応えて見事勝利を飾った馬は5頭と勝率にして5割。単勝で1倍台だった馬は1勝3敗と人気を裏切っている。また、6番人気の伏兵マグニフィカが逃げ切った10年以外は逃げた馬は全敗。

 

 差し馬の活躍が目立っていることからも、力のいる大井競馬場の深い砂が逃げ先行馬のスタミナを奪っているのかもしれない。圧倒的なスピードが武器のカフェファラオは早め先頭からの抜け出しが勝ちパターンなだけに、同馬にとっては諸刃の剣となる可能性もある。

 

「出遅れて後方から追い込んだヒヤシンスSと、先行策で抜け出したユニコーンSのパフォーマンスには大きな違いがありました。それと同時にカフェファラオの戦法は、逃げ先行がベストと再確認出来たレースと言えます。

 

今回も出遅れなどのアクシデントでもない限り、前々での競馬を選択する可能性が非常に高いでしょう。スピードが出る中央のダートでの好走は、地方の大井でプラスとなるかどうかはやってみないとわかりません」(競馬記者)

 

 改めてカフェファラオの血統を確認してみると、母Mary’s Folliesが生んだ兄Night Prowlerと姉Regal Gloryの成績が見逃せない。いずれも芝の重賞を勝利しているものの、ダートの勝利がないのである。距離も8F~8.5F(1600m~1700m)を中心に活躍をしている。

 

 日本のダートで好走しているとはいえ、力を要する地方のダートでも同様のパフォーマンスを披露するとは言い切れない。今年の事例では、根岸S(G3)やフェブラリーS(G1)で圧倒的な走りを見せたモズアスコットが、船橋かしわ記念(G1)を見せ場なく大敗したことも思い出される。

 

 中央で見せた快速こそが、地方で諸刃の剣となるかもしれない。母系から距離延長も歓迎とは言い難いだけに、圧勝した前走のような強気なレースをしてしまうと、直線でまさかのガス欠を起こす可能性も少なからずありそうだ。