JRA武豊でデビューする「珍名馬」の父はレジェンドのG1完全制覇を阻止! 因縁の相手の“結晶”は、今度こそ空気を読んでくれるか!?
武豊騎手と名伯楽・森秀行調教師のコンビはかつてシーキングザパール、アグネスワールドで海外G1を制覇。最近でもマテラスカイ、フルフラットの活躍でも知られる。黄金タッグが送り出す期待馬に大きな注目が集まる。
また、ピンクカメハメハの馬名が登録されたときには「珍名馬」としても、ちょっとした話題になった馬だ。
馬名からは2007年のNHKマイルC(G1)を制した金子真人オーナーの所有馬ピンクカメオが思い浮かびそうだが、関係性は全くない。登録されている馬名の意味由来でも「桃色+父父名」の一部となっていることから、「ピンク」とキング「カメハメハ」を組み合わせた結果、ピンクカメハメハとなったようだ。
ただ、単に珍名馬というだけではなく、血統的にもなかなか面白そうな馬である。
産駒もスイーズドリームズ(父ディープインパクト)がストークS(3勝クラス)を勝利、スイープセレリタス(父ハーツクライ)が晩春S(3勝クラス)を勝利するなど血の勢いもあるだけに、弟ピンクカメハメハも姉の勢いにあやかりたいところだ。
15年の朝日杯FS(G1)で武豊騎手は単勝1.5倍の断然人気エアスピネルとのコンビでJRA・G1完全制覇(当時ホープフルSはG1昇格前)を目論んだ。絶対に落とせない覚悟で挑んだ武豊騎手は、細心の注意を払ってギリギリまで追い出しを我慢した。
「武豊騎手はレース後に『空気の読めないイタリア人がいたもんで……』とコメントして笑いを誘いましたが、内心は相当悔しかったでしょうね。奇しくもエアスピネルの母エアメサイアが、リオンディーズの母シーザリオにゴール前で大逆転を許した05年のオークス(G1)の再現VTRのような敗戦だっただけに血の因縁を感じたレースでした。