JRA「超良血長女」アカイトリノムスメがついに初陣!「12冠ベビー」に立ちはだかるジンクスを打ち破ることができるか!?
アパパネの馬名は「ハワイに生息する赤い鳥の名前」が由来。すべての仔、両親を所有してきた金子真人オーナーが初めての娘に満を持して命名した名前だ。また、管理する国枝調教師は母アパパネを5冠馬に導いた名伯楽。アカイトリノムスメも名牝へと育て上げることに期待がかかる。
「乗り込みも十分で、デビューを1週前倒す案もあったほどの仕上がりです。すでに1週前追い切りで戸崎圭太騎手が感触を確かめています。馬体重は母よりも軽い430~440キロぐらいでのデビューとなりそうですが、国枝調教師は『シャープな馬体で、ディープらしい切れ味がある』と評価しています。超良血馬にとって、デビュー戦は通過点に過ぎないのではないでしょうか」(競馬記者)
2歳上のジナンボーは今年の七夕賞(G3)で1番人気の支持を集めた実力馬。だが、重賞の舞台では最高2着と、あと一歩重賞制覇に届いていない。同じく1歳上のラインベックも今年の皐月賞(G1)で15着、NHKマイルC(G1)で8着と大舞台で活躍することができていない。自己条件の2勝クラスのダート戦を勝利したことで、新境地での活躍に期待がかかっているところだ。
同じ12冠ベビーの全兄たちが未だに重賞制覇をできていないため、アカイトリノムスメにかかる期待は大きいはずだ。だが、「〇〇冠ベビー」のジンクスを打ち破ることは容易でないかもしれない。
18冠ベビーである「ディープインパクト×アゼリ」では、ロイカバードとシルヴァンシャーがオープン入りしているが、重賞制覇には至っていない。17冠ベビー「フランケル×ウオッカ」のタニノフランケルも同様だ。また、「シーザスターズ×ウオッカ」の13冠ベビー3頭はオープン入りすらできなかった。アカイトリノムスメと同じ12冠ベビー「ディープインパクト×メジロドーベル」のメジロダイボサツに至ってはわずか1勝で競走生活を終えている。
単純に多くのG1を勝利した馬同士の配合が成功するというわけではないというわけだ。もしかすると、七夕賞で9着に敗れたジナンボーにもこのジンクスが立ちはだかっているのかもしれない。
果たしてアカイトリノムスメは母“アカイトリ”に初の重賞制覇をプレゼントすべく、まずは景気よく初陣を飾ることができるだろうか。