JRA謎の鞍上スイッチ……ラインベック「川田→デムーロ」&デュードヴァン「デムーロ→川田」、恩恵を受けるのは!? 【レパードS(G3)展望】

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9日、新潟競馬場では3歳ダート重賞のレパードS(G3)が行われる。過去には、後に長くダート路線で活躍することになるトランセンドや、ホッコータルマエという超一流の“砂王”がこのレースを制している。


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 今年、有力視される1頭が、“12冠ベビー”のラインベック(牡3歳、栗東友道康夫厩舎)だ。父ディープインパクト、母アパパネという血統背景から、2歳から3歳春にかけて、当然のように芝の王道路線を歩んだのは記憶に新しい。

 

 NHKマイルC(G1)後は一転ダート路線に矛先を向け、前走の西脇特別(2勝クラス、阪神ダート1800m)では、初コンビの川田将雅騎手を背に難なく逃げ切り、新境地を開拓した。砂をかぶった時に脆さを見せる可能性はあるが、ダートではまだ底を見せておらず、試金石の一戦となる。今回はM.デムーロ騎手が手綱を取る予定だ。


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 一方、ダートの王道路線を歩んできたのがデュードヴァン(牡3歳、美浦加藤征弘厩舎)だ。

 

 前走のユニコーンS(G3)では、M.デムーロ騎手を背に上がり最速の末脚を繰り出し、カフェファラオの2着に入った。ダートでは4戦して3勝、2着1回と崩れていない実績を加味すれば、こちらが1番人気に支持されるだろう。鞍上は2走前の青竜S(OP)で手綱を取った川田騎手に戻る予定だ。

 

 人気を分け合いそうなラインベックとデュードヴァン。注目は、鞍上が前走から入れ替わる点だろう。どちらもJRAを代表する一流ジョッキーだが、重賞の舞台でそのまま“入れ替わる”というのはあまり目にすることではない。

 

 今回の“謎”の騎手交替だが、どちらの馬が恩恵を受けるのだろうか。過去の重賞レースを対象に前走でM.デムーロ騎手が手綱を取った馬に川田騎手が騎乗した時と、逆のパターンを全て洗い出してみた(※前走レースは重賞以外も含む)。

 

【前走騎手別重賞成績(7月26日現在)】
デムーロ→川田 12戦0勝「0-0-3-9」
川田→デムーロ 19戦1勝「1-4-1-13」

 

 M.デムーロ騎手から川田騎手への乗り替わりでは、12戦して連対は一度もない。一方、川田騎手からM.デムーロ騎手への乗り替わりも19戦して僅か1勝。デュードヴァンとラインベック、どちらにとっても決して歓迎とはいえないデータとなっている。「素直に継続騎乗にしておけば……」という結果に終わらなければいいが、果たして。

 

 また両騎手は、新潟ダート1800mの舞台も決して得意としていない。デムーロ騎手は45戦6勝(勝率13.3%)とまずまずだが、川田騎手は通算30戦2勝(勝率6.7%)と、むしろ苦手にしている。このことからも、今年は波乱含みの一戦になりそうだ。

 

 2頭以外には4戦3勝、2着1回のブランクチェック(牝3歳、美浦・栗田徹厩舎)も楽しみな存在だ。



 鞍上の戸崎圭太騎手は、レパードSを2勝している唯一の騎手でもある。大ケガから復帰後はまだ重賞制覇がなく、そろそろ勝ちたいところだろう。また、新潟ダート1800mは勝率20.4%と得意コースの一つでもある(7月26日現在)。

 

 ダートではデュードヴァンに次ぐ実績を誇るミヤジコクオウ(牡3歳、栗東川村禎彦厩舎)が5着に敗れたジャパンダートダービー(G1)から巻き返しを図るほか、岩田望来騎手とのコンビでは3戦3勝のライトウォーリア(牡3歳、高野友和厩舎)も侮れない。

 

 このほか、父が米国三冠馬アメリカンファラオというエイシンアメンラー(牡3歳、栗東野中賢二厩舎)も注目に値する。勝った2戦はいずれも逃げて圧勝しており、単騎で逃げることができれば、粘り込みの可能性もありそうだ。

 

 3歳ダート馬にとって、秋以降を見据える上で非常に重要な意味を持つレースは8日(日)15時45分、新潟競馬場で発走予定である。