記事タイトルJRA社台ファーム「高期待度」2歳新馬デビュー! 父ディープインパクト×母アメリカG1勝ちに冠名サトノで「鬼に金棒」!?
社台ファームの個人馬主への庭先取引と言えば、近年でもカレンブーケドールを輩出した「激熱ライン」だ。里見治氏の所有馬からも、今年のダービーで4着と善戦したサトノインプレッサが出ており、その相性は証明済みと言えるだろう。
「社台ファーム」×「庭先取引」
さらにデータ的には、産駒の所有者が母馬の所有者と同じでない事。同馬主が2回連続で所有していない事。これら2つの条件を満たす馬は、非常に出世する確率が高い。
過去の名繁殖スカーレットブーケの産駒は、その典型的なパターンといえるだろう。
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生年 馬名
馬主 収得賞金
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1994 スカーレットメール
社台レースホース 600
1995 ヴィノロッソ
社台レースホース 200
1996 スリリングサンデー
社台レースホース 1200
1997 グロリアスサンデー
社台レースホース 1200
1998 ダイワルージュ
大和商事 2135
1999 ソフィーズローズ
吉田千津 0
2001 ダイワメジャー
大城敬三 32000
2002 レットバトラー
社台レースホース 2400
2003 キャスケードブーケ
社台レースホース 0
2004 ダイワスカーレット
大城敬三 24450
2005 ブーケフレグランス
社台レースホース 1200
2007 シャガール
山本英俊 1350
2008 ピカソ
山本英俊 0
2010 スカーレットポピー
吉田千津 0
次に活躍馬を出したのが、空胎明けとなった2001年。再び大城敬三氏に庭先取引で購入されたダイワメジャーだった。こちらは種牡馬にもなっているだけに言わずもがな。1600m~2000mでG1を5勝、2500mの有馬記念でも2年連続で3着と好走した名馬の誕生であった。
このように振り返ると、その後の活躍がわかっていたかのように「庭先取引」で「個人馬主」へ渡っているのがわかるだろう。
そして、今週出走するサトノルーチェも母は「サトノ」の馬ではない。以上の事を踏まえれば、大いに期待できるのではないだろうか。
ただ、これはあくまでも取引された時点での「期待度」の話である。現時点において、馬体重が420㎏前後と全く不安がないわけでもない。
とはいえ、陣営も動きの良さには手応えを掴んでいる様子。先週水曜にはレースでも騎乗する幸ジョッキーが跨り、栗東Cウッドコースで6ハロン82.3秒を馬なりでマーク。併走馬を追走し、余力たっぷりに突き放した。
ここは母ジェンティルドンナのジェラルディーナ、半兄シャケトラのサヴァニャンなど、期待の良血馬が出走を予定しているが、関係者の「期待度」ではこちらも負けていない。
牝馬限定戦とはいえ、注目度の高いレースとなりそうだ。