JRA安田隆行厩舎が“自己ワースト”を更新中……セントウルS(G2)「鉄板級」ダノンスマッシュは窮地を救えるか
13日(日)、スプリンターズS(G1)の前哨戦、セントウルS(G2)が中京競馬場で行われる。7日現在、『netkeiba.com』の予想オッズで単勝1.9倍の断然人気に支持されているのがダノンスマッシュ(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)だ。
「周知のように、ダノンスマッシュは前哨戦にめっぽう強く、ここは鉄板級とみられています。すでに重賞を5勝していますが、すべてG2かG3でその成績は『5-1-0-2』。しかしG1になると途端に力を発揮できず、その成績は『0-0-1-6』です。得意の前哨戦に加え、距離も1200mに戻るここはまず負けられないでしょう」(競馬誌ライター)
不安があるとすれば、今年のセントウルSが中京競馬場で開催される点だろう。ダノンスマッシュは、左回りコースを通算「1-1-0-5」とやや苦手にしている。しかし、2走前の京王杯SC(G2)を快勝し、この課題をすでに克服したといってもいいだろう。三浦皇成騎手とも2度目のコンビで、悲願のG1制覇へ向けて、前哨戦では格の違いを見せたいところだ。
鞍上の三浦騎手にとってもG1制覇は同じく悲願。これまでJRAの重賞を通算13勝しているが、G1制覇には至っていない。
「1年目に91勝を挙げるという衝撃のデビューから早12年。これまでG1制覇のチャンスは何度かありましたが、惜しい2着が2回、3着が7回とその壁を破れないまま30歳を迎えてしまいました。そろそろビッグタイトルを手にしたいところでしょう」(同)
この7年間でG1レースにのべ37頭を送り込んできた安田調教師だが、G1の高い壁に阻まれてきた。気付けば、開業から初G1制覇までの32連敗を更新する37連敗中である。
1か月後に迫ったスプリンターズSで久々の勲章を手に入れるためにも前哨戦では負けるわけにいかない。