JRA毎日王冠(G2)あのレースの台頭で「G3降格」危機!? 将来的な「低レベル化」必至で存在意義に疑問の声も……サリオスの試金石として機能せずか

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 今週末、中山競馬場で秋G1の初戦・スプリンターズS(G1)が開催される。いよいよ、本格的に秋競馬の到来になる。それと同時に中山開催は終了し、翌週から東京開催がスタートする。

 

 開幕週に行われるのは、名物重賞・毎日王冠(G2)だ。天皇賞・秋(G1)、マイルCS(G1)を目指す馬が一堂に会する注目レースである。

 

昨年はインディチャンプ、アエロリットなどG1馬5頭が集結。ハイレベルな1戦を制したのはダノンキングリーだった。

 また、過去には2009年の勝ち馬カンパニーがその後、天皇賞・秋マイルCSとG1・2連勝。1998年はサイレンススズカエルコンドルパサーグラスワンダーが激突するなど、競馬の歴史を語る上で重要なレースと言えるだろう。

 だが、今年の出走を予定しているメンバーから、レースレベルの低下が懸念される。

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 1番人気が予想されるのは、3歳世代No.2のサリオス。古馬との初対戦でどれだけのパフォーマンスを見せられるか注目が集まる。

 しかし、それ以外の出走メンバーはカデナコントラチェック、ダイワキャグニーなど。重賞ウィナーではあるが、G1の舞台では力不足が否めない。サリオスと同じく3歳馬で、日本ダービー(G1)4着のサトノインプレッサが、どこまでやれるかといったところだ。サリオスにとって試金石の一戦となるはずが、物足りないメンバー構成と言えるだろう。

 今年の毎日王冠でメンバーが集まらなかった要因は2つ考えられる。

 1つ目は天皇賞・秋へ直行する馬が多いことだ。アーモンドアイ、クロノジェネシス、ダノンプレミアムなどのG1馬がこれに該当する。また、昨年の毎日王冠を制したダノンキングリーも直行予定だ。

 この背景には外厩施設の充実が影響している。直近2年の皐月賞(G1)はサートゥルナーリア、コントレイルが前哨戦を使わずに、ホープフルS(G1)からの直行で優勝。必ずしも、前哨戦を戦う必要がないことが証明されつつあるのだ。

 そして、もう1つの要因となっているのが、富士Sが今年からG2に昇格したことだ。


マイルCSの前哨戦である富士Sは、昨年までG3・1着賞金4100万円で施行されていた。それが今年からG2・1着賞金5900万円となったことで、多くの馬が矛先をこちらに向けている。

 

毎日王冠は1800mという天皇賞・秋マイルCSの間の距離で行われるG2ということで、多くの有力馬が出走してきました。しかし、富士SがG2に昇格して毎日王冠との賞金差が埋まったことにより、マイルCSを目標にする馬は富士Sに向かっているようです。毎日王冠はG1昇格すら熱望されるレースだっただけに、これは寂しいですね……」(競馬記者)

 

 実際に、NHKマイルC(G1)の勝ち馬ラウダシオン、京成杯AH(G3)で古馬相手に2着のスマイルカナ、関屋記念(G3)の勝ち馬サトノアーサー、G1馬のペルシアンナイト、ケイアイノーテックなどが富士Sへ出走を予定している。

 富士SのG2昇格は意外なところに弊害を及ぼしたのかもしれない。来年の毎日王冠復権することを願うばかりだ。

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