JRAコントレイル、アーモンドアイから逃亡!? 「準2冠馬」サリオス陣営の早過ぎる”マイラー認定”を疑問視する声も
11頭立てのレース。稍重の馬場状態をトーラスジェミニが1000m通過58秒のハイペースで逃げたこともあり、隊列は縦長になった。離れた3番手を追走したダイワキャグニーをマークする形でサリオスが追走した。
直線に入って先行勢の脚色が徐々に鈍ると、残り400mから徐々に追い出しを開始。懸命に抵抗するダイワキャグニーを競り落とすと、ゴールでは楽な手応えのまま3馬身の差をつける大楽勝だった。
初コンビとなったルメール騎手も「気持ち良かったです。完璧なレースができました。直線はパワーを感じましたし、坂まで我慢して少しずつ加速していきました。すごくいいレースをしてくれました」と絶賛した。
その一方、サリオスが所属するシルクホースクラブの米本昌史代表が「今日の結果は最高です」と喜びつつも、同馬の今後の予定について「マイルCS(G1)か香港になると思います」と説明。これに対し、天皇賞・秋(G1)でアーモンドアイとの対決を期待していたファンから賛否の声が沸き起こった。
サリオスを管理する堀宣行調教師が秋はマイル中心と述べていたこともあり、回避が濃厚と見られていましたが、こうして公式に発表されたとなるとやはり残念というほかないです」(競馬記者)
春に2000mの皐月賞、2400mの日本ダービーに出走し、いずれもコントレイルの2着に敗れていたサリオス。だが、相手は無敗3冠という歴史的な偉業を目標に掲げている馬だけに、これを健闘したと見てもおかしな話ではないだろう。
陣営としても距離適性を見る上でマイルと中距離の間である1800mの毎日王冠を使ったと考えられるが、サリオスは距離の不安を感じさせないレースぶりを見せた。それだけにファンの間で天皇賞・秋の回避が物議を醸したことも無理はないのかもしれない。
仮にマイルCSに出走した場合、ルメール騎手はグランアレグリアがいるため、鞍上問題に発展する恐れもある。香港のレースに出走するにしても現在のコロナ禍の影響下では実現するかはまだまだ流動的な判断となるだろう。
はたして春の準2冠馬はこのままマイル路線を歩むことになるのか……。
今後のローテーションに注目したい。
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