中年太郎の競馬ニュースまとめ

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JRA松山弘平に襲い掛かる「ダブルパンチ」。秋華賞(G1)デアリングタクトの3冠達成に「黄信号」の理由とは

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18日(日)、京都競馬場では牝馬3冠の最終戦秋華賞(G1)が開催される。主役はもちろん無敗の牝馬3冠を目指すデアリングタクト(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)だ。

 

 鞍上はデビュー戦から手綱を取る松山弘平騎手が務める。3月に30歳を迎え、すでに自己ベストを更新する95勝を挙げ、全国リーディングは堂々の4位。デアリングタクトとのコンビで制したG1・2勝を含め、今年重賞7勝とブレークを果たした。



 しかし、重賞勝利は5月のオークス(G1)を最後に4か月半遠ざかっている。現在、重賞では17連敗中。1月から5月だけで重賞を7勝した勢いは影を潜めているといっていいだろう。

 

 松山騎手にとって不安な点がもう一つ。それは、秋華賞が行われる「京都芝2000m」を大の苦手としていることだ。

 

 このコースでは、これまで167戦7勝で、勝率は3.6%。この勝率は、100回以上騎乗機会があった30コースの中で、最も悪い数字だ。

 

松山弘平騎手のコース別勝率ワーストランキング、騎乗機会100回以上の30コースが対象】
1位 京都芝2000m 3.5%(196戦7勝)
2位 阪神芝1600m 4.5%(265戦12勝)
3位 中京芝1600m 4.9%(144戦7勝)
4位 阪神芝2000m 5.1%(158戦8勝)
5位 中京芝1200m 5.2%(133戦7勝)

 

「史上初となる無敗の牝馬3冠へ、松山騎手のプレッシャーは相当なものでしょう。本人が意識しているかどうかは分かりませんが、京都の芝コースは外回りに比べて、内回りの成績があまり良くありません。特に秋華賞の舞台でもある2000mは大の苦手にしています。直線が328mと短いため、オークスと同じような騎乗をしてしまえば、差し損ねる可能性は大いにあると思いますよ」(競馬誌ライター)

 

 オークスでは、自らが「馬に助けられました」と語っていたように、決して褒められた騎乗ではなかった。その前走を改めて振り返ると、苦戦を強いられた要因が見えてきた。

 

 そのオークスで、2枠4番の絶好枠から五分のスタートを切ったデアリングタクトと松山騎手。1周目ゴール板前では内に押し込められる形で中団のインにコースを取ると、最初のカーブでは外を走るミヤマザクラに進路を塞がれ、やや後退。さらに2コーナーに差し掛かるところでは、リアアメリアに前をカットされ、馬が窮屈になる場面も見られた。

 

 外に持ち出したかったはずの3~4コーナーでは、すぐ外をサンクテュエールがぴたりと並走。馬群に包まれたまま直線を向くと、今度は前がなかなか開かないという絶体絶命のピンチ。残り400mを過ぎたところでようやく狭いスペースを見つけると、デアリングタクトと松山騎手は内に切り込んで一気に末脚を爆発させ、2冠制覇を成し遂げた。

 

 ここでカギとなるのが、道中で名前が挙がった3頭の存在だ。

 

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ヤマザクラ、リアアメリア、サンクテュエールは、すべてノーザンファームの生産馬。すなわち、オークスではデアリングタクトの2冠を阻止すべく、ノーザンファーム包囲網が敷かれていたということになる。



 ノーザンファーム生産馬は秋華賞にも6頭がエントリー。クラヴェルとレイパパレの2頭は抽選突破が条件となるが、秋華賞でも包囲網が敷かれることは間違いないだろう。

 

「松山騎手が苦手とする鬼門のコースで、この(ノーザンファーム)包囲網を突破するには、馬群に包まれないことが絶対条件になるでしょう。枠順にもよりますが、外々を通りたいのが鞍上の本音だと思います。デアリングタクトにとって最も怖いのは直線で前が壁になること。多少の距離ロスが生じたとしても、ある程度外目の枠を引き当てたいでしょうね」(同)

 

 同世代の牝馬の中では抜きんでた実力の持ち主であることは誰もが認めるところ。あとは運(枠順)を味方につけ、ノーザンファーム包囲網を突破するだけだ。

 

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