JRAサートゥルナーリア「評価急落」のしくじり。アーモンドアイ“忖度”の一員になり下がった超良血馬……。1年前に「破綻」した壮大な計画とは
今年のヴィクトリアマイル(G1)を制し、最多タイの芝G1・7勝を挙げたアーモンドアイ。次走の安田記念(G1)は単勝1.3倍の圧倒的な支持を集めるも、グランアレグリアの2着に敗れ、偉業はお預けとなった。
クラブ規約で6歳3月が引退期限に定められているため、実質的に年内のG1がアーモンドアイにとってラストチャンスとなる。数少ない機会でG1を勝たなければ、記録更新とならないのだ。
また、その裏にあるアーモンドアイ“忖度”も見逃せない。
もし、安田記念でアーモンドアイが最多勝記録を更新していたとしたら、サリオスの出走もあり得たかもしれません。しかし、未達に終わったことで、天皇賞は何としても勝たせたいという流れになっています。ジャパンC(G1)や有馬記念(G1)だと、メンバーや条件を考えると不安があるようですね。
サリオスが天皇賞・秋に出走しないのは、アーモンドアイの記録のためということでしょうね」(競馬記者)
実はこの状況、昨年とは大きく異なるようだ。
「ノーザンファームは昨年の天皇賞・秋でアーモンドアイとサートゥルナーリアを激突させました。これにはサートゥルナーリアの種牡馬としての価値を高める目的があったようです。超良血でデビュー前から怪物と呼ばれていた同馬が、現役最強馬アーモンドアイを倒せば箔が付きますからね。
しかし、その目論見は儚くも散りました。その後は有馬記念で2着でしたが、勝ち馬のリスグラシューに5馬身差の完敗。宝塚記念(G1)は見せ場なしで敗れており、ノーザンファーム内での評価は急落しています。今となっては早熟だったのではないかという声も聞こえてくるぐらいです。そこから一転、今年はアーモンドアイのG1最多勝が優先される事になったようです」(同)
当初、サートゥルナーリアは天皇賞・秋を目標に調整されていたが、態勢が整わないことを理由にジャパンCで復帰することになった。宝塚記念でC.ルメール騎手が「2200mはギリギリ」と話していただけに、厳しい戦いとなるだろう。
だが、強敵相手に結果を残すことができれば、再び評価は上がるはず。
評価急落のサートゥルナーリアにとって、ジャパンCは見返すための重要な1戦となりそうだ。
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