JRA「大誤算」コントレイルが父ディープインパクトに完敗!? 菊花賞で「1億8000万円」痛恨の出費も……

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 25日、京都競馬場で行われた菊花賞(G1)はコントレイルが優勝。単勝オッズ1.1倍という圧倒的な支持に応え、父ディープインパクト以来となる史上3頭目の無敗3冠馬に輝いた。

 

 菊花賞の売り上げは212億4002万8700円で、前年比130.4%の大幅増。コントレイルが注目を集めたことが約60億円の売り上げアップに繋がったと言えるだろう。また、WIN5の売り上げも10億6677万6100円で、コントレイルが出走した神戸新聞杯(G2)以来の10億円超えを達成した。

 

 だが、これでも売り上げで父ディープインパクトを超えることはできなかった。

 

 ディープインパクトが3冠を達成した2005年の菊花賞は257億4952万9800円の売り上げを記録。約40億円も差がついており、完敗とも呼べる結果である。

 

 投票方法別に比較すると、ある傾向が読み取れる。

 

菊花賞売り上げ詳細データ(左:2005年、右:2020年)

 

単勝 14億1935万8200円 9億558万8700円
複勝 4億695万4800円 23億150万1200円
枠連 9億5261万2100円 4億5193万1300円
馬連 31億3209万3300 17億2929万4100円
ワイド 10億7271万2900 17億417万9000円
馬単 38億1156万7400 14億910万4500円
3連複 29億510万7400 35億8791万7700円
3連単 120億4912万3700 91億5051万2200円

 

 全体的な傾向として、1着を的中する必要がある単勝馬単3連単ディープインパクトの方が売れている。その一方、3着以内を的中させる複勝、ワイド、3連複はコントレイルが上回った。ディープインパクトは1着、コントレイルは3着以内には入ると予想したファンが多かったと言えるだろう。

 

 そして最も顕著に差が出ているのが複勝の売り上げだ。

 

 2005年が約4億円の売り上げに対して、2020年は約23億円と大きな差がある。コントレイルが複勝支持率79.3%で、約18億円分の票を集めた一方、ディープインパクト複勝支持率46.6%で、約1億8000万円分の票。コントレイルはディープインパクトの約10倍も複勝に投票されているのだ。

 

 これにはJRAが2008年から実施している「JRAプラス10」の影響がある。



 JRAプラス10とは通常の払戻金が「100円元返し」になる場合に、10円を上乗せして110円で払い戻すという制度である。これにより、本来であれば元返しとなるコントレイルの複勝にも票が集まったというわけだ。

 

 ちなみに、これによりJRAは約1億8000万円の払い戻しを上乗せしている。菊花賞の1着賞金である1億2000万円よりも、大きな負担となった。

 

 その一方、2005年はJRAプラス10が実施されていなかったため、ディープインパクト複勝に投票しても元返し濃厚状態。実際に、単勝複勝は元返しの結果だった。そのため、複勝の売れ行き、ディープインパクトの支持率が低いことにも頷けるだろう。

 

 コントレイルの菊花賞JRAプラス10の恩恵を受けたファンも多いのではないだろうか。だが、この救済制度にも「落とし穴」があることには気を付けたほうがよさそうだ。

 

「投票法ごとの『払戻金総額』と、『上乗せすべき金額の総額』の合計が『売得金の総額』を超える場合には、競馬法附則第5条第3項の規定により、『100円元返し』となります」(JRAホームページより)

 

 つまり、JRAプラス10があっても元返しが存在するということだ。

 

複勝還元率に目を向けると、今年の神戸新聞杯(G2)は99.5%、菊花賞は99%でした。コントレイルへの投票がもう少し多ければ、元返しとなっていました。両レースともに単勝複勝はどちらも1.1倍の配当。複勝なら安心して大量投資できたと思うかもしれませんが、元返しのリスクは頭に入れておいた方が良さそうですね」(競馬記者)

 

 もし、コントレイルが鉄板級というレースが今後訪れたとしても、複勝の購入は慎重に行ったほうがいいかもしれない。

 

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