中年太郎の競馬ニュースまとめ

ギャンブル速報&ニュースまとめの中から競馬関連を抜粋した内容のみ投稿をしていきます!

JRAに苦情殺到「基準が不明確」「納得できない」……。コントレイル、デアリングタクト「3冠対決」に現実味も、蘇る苦い記憶

deairingutakuto_jbis

 夢の対決が早くも実現するかもしれない。

 

 28日、史上初となる無敗の牝馬3冠を達成したデアリングタクトがジャパンC(G1)に向かうことが明らかになった。引き続き、鞍上は松山弘平騎手が務める。

 

 管理する杉山晴紀調教師は「放牧先(宇治田原優駿ステーブル)に見に行って、ダメージもなさそうなので、ジャパンCに向かうことになりました」とコメント。デアリングタクトは来週に帰厩する予定だ。


19ho-pufuru_kontoreiru07 (1)

 無敗の3冠牝馬ジャパンCに参戦するとなれば、気になるのは無敗の3冠馬コントレイルの動向だろう。

 

 激戦の菊花賞(G1)を終え、29日に大山ヒルズへ放牧に出される予定となっているコントレイル。管理する矢作調教師は『日刊スポーツ』の取材に対して、「来週木曜日に(大山ヒルズへ)見に行くので、そこでだいたい決めようと思います」と話しており、来週には次走の予定が明らかになりそうだ。

 

 さらに同師は「やはり東京の軽い馬場の方が、能力をより一層発揮できると思う。もし、使えるとすればですけど、ジャパンCになるかな」とコメント。レースを使うのであればと前置きをしながらも、ジャパンC参戦を示唆した。

 

 もし、コントレイルも出走するとなれば、夢の無敗3冠馬による対決が実現することになる。競馬史に残るビッグマッチになること間違いなしだ。

 

 過去に行われた3冠馬対決といえば、2012年のジャパンCが印象深い。

 

 同レースは前年の3冠馬オルフェーヴルと、この年に牝馬3冠を達成した3歳牝馬ジェンティルドンナが初顔合わせとなった。

 

 後方からレースを進めたオルフェーヴルに対して、ジェンティルドンナは好位からレースを進める。4コーナーから進出を開始したオルフェーヴルは残り200mで逃げるビートブラックを捉えると、内から伸びるジェンティルドンナとの一騎打ち。壮絶な叩き合いの末、ジェンティルドンナがハナ差競り勝った。

 

 歴史的な1戦は3歳牝馬勝利の女神がほほ笑んだが、結果については後味の悪さが残るものだった……。



 掲示板には審議のランプが点灯。最後の直線でジェンティルドンナオルフェーヴルに馬体をぶつけて進路を確保したことが審議対象となったのだ。20分にも及ぶ審議の末、結果は到達順位通りに確定し、ジェンティルドンナに騎乗した岩田康誠騎手は開催2日間の騎乗停止処分となった。

 

 この結果に、オルフェーヴルの池添騎手は「あの判定はどうか。納得がいかない」と話し、池江泰寿調教師も「あれだけ弾かれたら、どんな馬でも失速してしまう」と、揃って裁決に対する不満を口にした。

 

「レース後、JRAには電話で50件、メールで198件の苦情が寄せられたそうです。内容は『納得できない』『基準が不明確』など、裁決に納得がいかないというものがほとんどで、審議時間が長かったのに着順の変更なし、騎手だけ騎乗停止という点が波紋を呼びました。

 

結局、その後2頭の直接対決は実現することはありませんでした。再戦の機会があれば、ファンも納得できたと思いますが……」(競馬記者)

 

 ちなみに、この翌年からJRAは「国際間における統一的なルール」に適応することを理由に降着ルールを変更。「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と判断した場合のみ、降着が適用される現行ルールとなった。もし、このルール改正が1年早ければ、ここまで波紋を呼ばなかったかもしれない。

 

 ファンの間では未だに論争となることが多い2012年のジャパンC。名馬同士の対決が、嫌な記憶の残り方となっているのは残念で仕方ない。

 

 今年も3冠馬対決がジャパンCで行われるのであれば、両者力を存分に発揮できるレースになってほしいものだ。

 

Copyright © Business Journal All Rights Reserved.