JRA天皇賞・秋(G1)「最弱世代」代表ダノンキングリーの意地。衝撃の4歳牡馬「未出走」から10年……。またしても“助け舟”頼みで危機回避か
グレード制が導入され、天皇賞・秋が芝2000mで施行されるようになった1984年以降で、最も勝利しているのは19勝の4歳馬。その内訳は牡馬15勝、牝馬4勝となっており、圧倒的に4歳牡馬が強いレースといえるだろう。
重賞3勝の実績を持ちながらも、G1にはあと1歩届かないダノンキングリー。無冠ながらも、世代屈指の実力馬が4歳牡馬代表として天皇賞・秋に出走する。
ダノンキングリーの出走で体裁を保った4歳牡馬だが、クラシックホースの近況は以下の通りだ。
皐月賞馬サートゥルナーリアは調整遅れにより、天皇賞・秋からジャパンC(G1)へ目標を切り替えた。ダービー馬ロジャーバローズは既に引退。菊花賞馬ワールドプレミアは体調が整わないことを理由に春全休し、ジャパンCで今年初戦を迎えようとしている。古馬王道路線に4歳牡馬の有力どころが出走しないのは、物足りなさを感じるのが正直なところだ。
その世代の牡馬で芝の古馬混合G1を勝利したのは、10年の宝塚記念を制したナカヤマフェスタ、11年の天皇賞・秋を制したトーセンジョーダン、12年の安田記念を制したストロングリターンの3頭のみ。当時はナカヤマフェスタが宝塚記念を勝利しただけということで、すでに世代レベルを疑う声が挙がっていた。さらに、天皇賞・秋に1頭も出走しないという体たらくだ。
だが、これは現4歳牡馬にとって他人事ではない。
「アドマイヤマーズが香港マイル(G1)を勝っていますが、現4歳牡馬はJRAの芝G1で未勝利です。サートゥルナーリアが世代の総大将と目されましたが、いまいちパッとしませんし、世代レベルはすでに疑われています。ロジユニヴァース世代はナカヤマフェスタが4歳で宝塚記念を勝っていることを考えれば、それ以下と見られても仕方ないかもしれませんね」(競馬記者)
果たして、ダノンキングリーは4歳牡馬のレベルを疑う声を払拭するような走りを見せることができるだろうか。
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