JRA松若風馬に「大物馬主」が激怒!? 武蔵野S(G3)自身の手綱で取り戻す「信頼」。若手ジョッキーが味わった4カ月半の「放置プレー」
あの「出来事」から約3年半……果たして「信頼」は取り戻せたのだろうか。
サンライズバッカスは芝1400m戦でデビューし、15着と惨敗。その後も芝レースを使い勝ち切れずにいたが5戦目に挑んだダートで一変する。
2006年に入ってからは根岸S(G3)で4着に入ったものの、その後2戦は惨敗。7カ月の間隔を開けて挑んだ武蔵野Sで2着と復調の兆しを見せるとジャパンCダートで5着、平安S(G3)の2着を経て、フェブラリーS(G1)では悲願のG1タイトルを手にしている。
これが最初で最後のG1勝利となったわけだが、フェブラリーSで騎乗していたのが安藤勝己騎手(元JRAジョッキー)。サンライズバッカスの鞍上を主に務めた2人のジョッキーは、サンライズノヴァがデビューする前に引退していた。
当時、デビューして3年にも満たなかった若手ジョッキーであったが、音無厩舎に所属していたこともあり、自然な流れでサンライズノヴァの主戦を務めることになった。
事の発端は、2017年5月21日の鳳雛S(OP)。松若騎手の騎乗に、オーナーが激怒したというのだ。
このレースで2.1倍と抜けた1番人気となっていたサンライズノヴァ。1枠1番ということもあり包まれることを嫌ったのか、積極的な先行策で道中2番手を追走する。
しかし、ハナを主張するメイショウラケーテが外から競りかける展開。道中では後続も早めに押し上げ、先行馬には厳しい流れだった。
この結果を受けて松岡オーナーは、サンライズノヴァの主戦降板を決定。それだけではなく、松若騎手の今後の起用も見送る方針打ち出したという。
「関係者の話によると、ユニコーンS(G3)での乗り替わりはオーナーの一存だったようです。サンライズノヴァを管理する音無先生からしても、所属騎手で弟子の松若騎手にチャンスをあげたかったようですが、松岡オーナーが断固として拒否したみたいです。
いまでこそ再び松岡オーナーの所有馬に乗っていますが、当時『今後は一切乗せない』とまで言っていたそうですから、相当怒っていたんでしょうね」(競馬記者)
実際、6月3日を最後に松岡オーナーの所有馬には騎乗できない日々が続いた松若騎手。再び松岡オーナーの所有馬に騎乗できたのは約4カ月半後のことだった。
再び「主戦」に戻った感のある松若騎手。ここも気の引き締まった騎乗が見られるだろう。
武蔵野Sは一昨年に戸崎騎手の手綱で制した舞台。今度は自身の手綱で勝利し、オーナーの「信頼」を取り戻したいところだ。
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