中年太郎の競馬ニュースまとめ

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JRA矢作芳人調教師「馬場のことは、いつも棟広に聞いているぐらいだから」ジャパンC(G1)にコントレイルを出走させる名伯楽も信頼!『KEIBAコンシェルジュ』棟広良隆氏

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現在、競馬予想において当たり前となった、馬場の「重い」「軽い」という概念。それを最重点に置いた予想を展開し、日本に広めた予想家といえば棟広良隆氏だろう。

 

今ではグリーンチャンネルの『KEIBAコンシェルジュ』という番組に出演し、競馬ファンにもスッカリおなじみ。最近では自身のYouTubeチャンネル『棟広良隆の競馬チャンネル』も開設している。

 

ジャパンC(G1)にコントレイルを出走させる、矢作芳人調教師とも「友達」だという幅広い交友関係を持つ棟広氏。筆者とも以前から交流があり、今回のインタビューはラフな雰囲気で行われた。

 

三冠馬3頭が揃う「空前絶後」のジャパンCを直前に控えた今回。それらの見解も含めインタビューしたので、是非ご一読願いたい。

 

――まずは、コロナ禍という難しい状況の中でインタビューを受けていただき、ありがとうございます!

 

棟広良隆氏(以下、棟広氏) 世の中的にはコロナの影響を大きく受けてるけど、競馬界に関しては香港遠征を予定してた多くの馬がジャパンCに回ってきたわけやん。コロナ禍の中でも、これだけの盛り上がりを見せてるっていうのは素直に喜びたいところやな。

 

――確かに、日本の競馬は盛り上がりますよね!

 

棟広氏 三冠馬3頭が一つのG1に出て、その内2頭がこれまで一度も負けてないなんてとんでもないことやで。今後、俺らが生きてる中で、(二度と)こんな凄いレースが見られるかも分からへんしな。

 

――棟広さんといえば、ジャパンCに出走する三冠馬の1頭、コントレイルを出走させる矢作芳人調教師と交流がありますよね。最初はどうやって知り合ったんですか?

 

棟広氏 グリーンチャンネル(ケイバどーも!)に出演してる乗峯栄一さんと先に知り合っててな。ある日一緒に京都競馬場行った帰りに、「今日、この後の飲みに(調教)助手誘ってるから一緒に行こう」って言われて行ったら、それが矢作調教助手(当時菅谷厩舎所属)やってん。その時からの親交があるから、お互いの立場が当時と全く替わっても、矢作さんは今でも俺のこと友達やって言ってくれるわ。これはほんと嬉しいことやわ。恐れ多いわ。昔書いた本(工学的穴馬券入門)にも「馬場のことは、いつも棟広に聞いているぐらいだから」って帯に書いてもらってるしな。他の調教師のことを「先生」って呼ぶことはあるけど、当時からの流れで「矢作先生」って呼んだことは一度もないなぁ。でも、これは尊敬してないって意味では決してないから、それは間違えないように(笑)。むしろ、めちゃくちゃ尊敬してる。いや、尊敬しかしてないわ!

 

矢作さんの馬が勝利したら、厩舎開業から今までその全馬についてお祝いのメール送ってんねん。しかも「おめでとうございます」だけじゃなくて、昇級してどうこうとか、今回は重い芝が向いた、とか俺の意見を書く。矢作さんはその内容を今でも気にしてるって言ってたし、矢作さんの中でも「この馬、上いってどうかな」とか「距離短縮してどうか」とか、自分の中でモヤモヤする時もあるやん。そういう時は意見が一致したら「よし」ってなるし、一つの判断材料として使ってくれてるって言ってもらったこともあるわ。

コントレイルの菊花賞の時は「3000mってめっちゃ長いですねぇ……(汗)」って書いたわ(笑)。

――YouTubeチャンネルでも矢作調教師のことを話しておられましたが、改めてYouTubeを始めたきっかけは何だったんでしょうか?

棟広氏 これはコロナがきっかけになった部分もあってな、これまで東京でやってた仕事がほぼほぼ現地でやる必要がなくなったわけや。グリーンチャンネルの出演も家でのリモートになったし、東京に出向くことがなくなってん。それで、関西にいる時間が増えて、これまではそれほど密ではなかった人との関係が増えるようになったんや。

YouTubeやってるスタジオだって大阪で麻雀の会社やねん。麻雀って配信設備とか凄いから、そこを使わしてもらってるねん。俺の趣味が麻雀っていうのはコアなファンは知ってると思うけど、その麻雀の仕事やってる大阪の人たちと話す機会が増えて、その会社の社長さんから強く推されて、やってみいひんかって話になったんや。

――YouTube拝見しましたが、横におられるアシスタントの方って、Mリーグ(麻雀のナショナルリーグ)に出場されている朝倉康心プロ(通称アサピン・U-NEXTパイレーツ所属)のお兄さんなんですよね。

棟広氏 そう!「ゆうせー」は、「アサピン」の実の兄貴で俺と同じ京大出身や。で、競馬が大好きで、知り合う前から俺の結構なファンやってん。元々、俺は「アサピン」がプロになる前から、麻雀を一緒に打つ機会が多くあって、メシとかも一緒に行く親交があったんやわ。Mリーガーになった今でも、俺が主催する競馬系の忘年会に去年も来てくれてるわ。その「アサピン」から兄貴の「ゆうせー」に繋がったという感じやな。「ゆうせー」は、先に麻雀のYouTubeを始めてて登録者ももうちょいで1万人になるぐらい。凄いわ! その「ゆうせー」からも、俺は「YouTubeを絶対やるべきや」ってもの凄く推してくれたんや。YouTubeで既に成功している俺のファンからそう言われたら、心動くよな。そして、このコロナのピンチを何かプラスに出来るような新しいものをスタートさせるというワクワク感もあったわ。

――YouTubeの内容ですが、過去レースの回顧ですよね。予想系のYouTuberは数多くいますが、回顧系って珍しくないですか?

棟広氏 回顧系のニーズっていうのは元々感じててな。しかも、重賞だけとか、気になったレースとかだけじゃなくて。全レース(笑)!なかなかないやろ。だって、ずっと喋りまくって、4時間半とか掛かんねんで(笑)。普通の人、出来んやろ。それをプロの視点からしっかり全レースやるというコア度(笑)。

――最初にも少し触れさせていただきましたが、ジャパンC三冠馬3頭が揃いました。1週前時点での印象をお聞かせ願えますか?
棟広氏 雨降ったらデアリングタクトが有利やな。逆に良でやったとしても、一つ大きなポイントは馬場やな。開幕週の東京で大雨なったことによって、時計が例年より掛かる馬場になっとる。

 

天皇賞・秋(G1)を見たら分かりやすくて、去年は(アーモンドアイが)1.56.2で勝ってるけど、今年は1.57.8。1.6秒の差があるっていうのは、アーモンドアイの力が昨年より1.6秒分落ちたんかって言うたらそうじゃなくて、そういう馬場レベルが下地にあるっちゅうことやな。昨年ほど芝が軽くないということや。ということは、一昨年の(アーモンドアイの勝ち時計)2.20.6では今年は決まらんわけや。
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2.20.6で決まるほどの軽い芝やったらアーモンドアイ有利や。けど、今年はそういう馬場レベルじゃないっていうのが、天皇賞・秋のタイム差。一昨年より今年の着差が詰まってるっていうのは、それだけ時計が掛かる馬場レベルやったっていうことや。アーモンドアイは、そういう馬場レベルっていうのもこなしはするけど歓迎は出来んと。その中で2ハロン距離が延びるっていうのは不安材料でしかないわな。

 

――あのメンバーの中でいったら、アーモンドアイにとって時計は速ければ速い方がいいということですかね?

 

棟広氏 そやな。芝質は軽ければ軽いほどいい。ただそれは、コントレイルにも言えるねん。デビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳S(G3)が凄いんや。あの時期の1.44.5。日本ダービー(G1)も遊びながら勝って好時計(2.24.1)や。速い時計の決着になる軽い芝で凄いパフォーマンスを見せている。だから、菊花賞(G1)の時に3000mはこなすかもしれんけど、単なる3000mではなくて、3000mにプラスして距離負担の増すあの悪い馬場レベルは大きな心配材料になるってレース前からずっと言ってたわ。

 

結果を見てな、アリストテレスが予想以上に強かったのもあるかもしれんけど、やっぱ馬場レベルっていうのがコントレイルの能力を削いだっていうか、適性の方が勝ったわけや。だから、2400mへの距離短縮はプラスではあるが、例年より低い(時計の掛かる)馬場レベルっていうのは、喜ばしいことではないわな。

 

――良馬場だったらアーモンドアイとコントレイルに、重馬場だったらデアリングタクトに有利に働くわけですね。

 

棟広氏 デアリングタクトの場合は、良でもオークス(G1)で上がり33.1秒。鋭い決め手を繰り出してるから良でも対応出来るってことやな。

 

ただ、三冠馬3頭出るけどな、前走内容は3頭とも勝ちっ振りが平凡やねん。菊花賞のコントレイルが一番ギリギリやったけど、天皇賞・秋のアーモンドアイもそうやろ。秋華賞(G1)のデアリングタクトもな、もっと千切って勝つと思っててん。

外回ってくる差し馬が断然有利な馬場で、思い通りの競馬やって着差0.2秒やろ。前走内容には3頭とも自分の中では不満が残ってるわ。

まあ、最終結論は公式ホームページの『ムネヒロネット』やnoteでも出すから良かったら見てもらいたいわ。楽しみにしといてな。

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――なるほど。では、もしかすると3強以外の馬が本命になることもあるかもですね!? 最終結論、楽しみにしています! 今は「グリーンチャンネル」の出演や「netkeiba.com」でのコラム執筆をされていると思うのですが、その他にも何かされているんですか?

棟広氏 また競馬王で始まるわ。今は休止中やけど、昔「web競馬王」っていうのがあってな、またやるらしい。競馬王とは今までいろいろやってきたから。そのwebでもいろいろやると思うわ。

――ファンの方は必見ですね! お忙しい中、本日はありがとうございました!

棟広氏 いえいえ、こちらこそわざわざどうもありがとう!

文、聞き手=北野なるはや


棟広 良隆(むねひろ よしたか)
競馬穴リスト。本業、塾講師。甲陽学院高等学校卒・京都大学工学部卒。教員免許(<高校>化学・<中学>理科)所有。高校時代より競馬に関心を持ち始め、京都大学在学中に現在展開する「激走レンジ<range>」の基となるものを創始する。京都大学競馬研究会の会長を務め、卒業後は名誉会長。父親の棟広隆夫と共に学習塾「棟広塾」を経営し英語を教えるかたわら、競馬の研究にも努力を惜しまない日々を過ごす。

『KEIBAコンシェルジュ』レギュラー解説者。
出演スケジュール

ラジオNIKKEI第2放送(関西)
毎週土曜日『棟広良隆の大穴一発!!一攫千金を狙え!』のコーナー担当。

共著も含めると計11冊執筆。
馬券理論本については『激走レンジ! 究極ガイド 京大式 馬場読みで万馬券を量産する方法』が近著。
馬券の買い方についても、これまで世になかったメカニズムを発表し、第一人者となる。『予想以上に大事な”馬券の買い方”の教科書』が近著。
全書の詳細

公式HP『ムネヒロネット』
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