JRAグランアレグリア、ディープインパクト産駒「史上2頭目」の快挙“当確”。サンデーサイレンス超えの大チャンスも、まさかの「スルー」濃厚……
最後の直線では前が塞がり絶体絶命かと思われたグランアレグリア。だが、残り150mで進路が空くと、抜群の切れ味で差し切り勝ちを飾った。これには2着のインディチャンプに騎乗した福永祐一騎手も「勝ち馬と同じ位置でブロックしながら、追い出しを遅くさせたのですが、相手が一枚上でした」と脱帽した。
これでグランアレグリアは安田記念(G1)、スプリンターズS(G1)に続いて、G1・3連勝。高松宮記念(G1)こそ2着に敗れたが、短距離界を完全制圧したと言っても過言ではないだろう。また、ファンの間では今年G1・3勝、連対率100%の成績から「年度代表馬でも良いのでは」という声すらも上がっている。
だが、今年はコントレイルとデアリングタクトが無敗の3冠を達成、アーモンドアイもG1・2勝、2着1回の成績を残しており、超ハイレベルな年度代表馬争いとなっている。タイトルの行方は、今週末に行われるジャパンC(G1)の結果次第になりそうだ。
これまでディープインパクト産駒は短距離G1と縁がありませんでしたが、グランアレグリアがスプリンターズSを優勝。あと高松宮記念を勝てば、芝G1完全制覇となります。しかし、これは夢に終わる可能性が高そうですね」(競馬記者)
レース後、藤沢調教師は「1200mも勝ちましたが1200m向きではないですし、1600mを上手に走れるようになってきたので、今後はもう少し距離を延ばしたいと考えています」と話しており、今後グランアレグリアはマイル以上の距離が主戦場となりそうだ。
「ただ、グランアレグリアはスプリンターズSでハイペースの追走に苦しんだように、生粋のスプリンターとは呼べません。むしろ、1200mのG1を適性ではなく、地力の高さで勝てたように思いますので、マイル以上の距離が合っているのは間違いありません。マイルCSの内容を見ても距離延長は大丈夫そうなので、藤沢調教師のコメントも合点がいきます」(同)
残り少ない産駒の中から、高松宮記念を優勝する快速馬が出現することに期待したい。
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