JRA重賞「65連敗」岩田望来に迫り来る重圧!? 同期リーディングも風前の灯火、早々と重賞勝ちを決めた後輩が残した「痛恨」コメントに先輩の面目丸潰れ?
岩田康誠騎手を父に持つ岩田望来騎手だ。2019年に藤原英昭厩舎の所属騎手としてデビュー。初年度に37勝を挙げると、2年目となった昨年は76勝で全国騎手リーディング9位に食い込む大躍進。今年も先週の開催を終えた時点で40勝の11位と好調をキープしている。
同期の若手騎手には、先週JRA通算100勝の大台に乗せた菅原明良をはじめ、亀田温心、団野大成、斎藤新などがおり、先輩騎手を相手に健闘している。この背景には、例年なら短期免許で来日する外国人騎手がコロナ禍の影響で不在となっているため、チャンスが増えたこともあるだろう。
その一方で、これら同期の騎手が手にしている重賞勝ちのタイトルに、岩田望騎手がまだ手が届いていないのは、少々意外ともいえるかもしれない。
岩田望騎手は、ここまで重賞レースに65回騎乗して、【0.4.2.59/65】という成績。2着4回、3着2回と、あと一歩のところまではいっても勝ち切れずにいる。
これを象徴するかのような結果が、先週末に小倉競馬場で行われた中京記念(G3)だろう。川田将雅騎手に導かれて待望の初重賞勝ちを飾ったアンドラステだが、これが6度目の重賞挑戦だった。中京記念まで5回中4回、岩田望騎手とコンビを組んでいたが2着1回、3着1回、4着2回というもどかしい成績だった。
12戦のキャリアを持つ同馬で、わずか2回の騎乗機会をどちらも勝利に導いた川田騎手に“格の違い”を見せつけられた格好。同じレースに7番人気ダノンチェイサーに騎乗し、10着と大敗した岩田望騎手としては、複雑な思いだったに違いない。
そんな岩田望騎手に追い打ちを掛ける結果を残していたのが、乗れる若手と評判の泉谷楓真騎手だ。
さらに驚かされるのは、『スポーツ報知』が報じた泉谷騎手の「初重賞を取るまでに少し時間がかかってしまった」というコメントだ。重賞騎乗はまだ6戦目だった後輩騎手に先を越されてしまっては、その10倍以上に該当する65回の挑戦で未勝利の岩田望騎手の面目は丸潰れである。
多くの実力馬を管理している名門・藤原英厩舎に所属している追い風もあって、騎乗馬の質で他の同期に一歩リードしながらも自身は未勝利と、後れを取っている。
好調な菅原明騎手にも40勝で並ばれ、同期リーディングも風前の灯火となりつつある現状は、大きな重圧となりそうだ。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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