JRAサリオスの父、ハーツクライから“超新星スプリンター”の予感!? 3連勝からの「距離延長」に秘めたる無限の可能性
更なる連勝更新へ。
父ハーツクライは3歳時に日本ダービー(G1)で2着し、古馬となってからは有馬記念(G1)やドバイシーマクラシック(G1)を勝利した日本有数の種牡馬。有馬記念(G1)では、あのディープインパクトを破った事からも言わずもがなだろう。
と言うのも、2400m前後で活躍した父や母を考えれば当然「中長距離」が適性距離と思われるところだろう。実際にディープインパクト産駒の兄メイショウテンゲンは今年のダイヤモンドS(G3、3200m)で2着、阪神大賞典(G2、3000m)で3着し、天皇賞・春(G1)に駒を進めたステイヤーだ。
しかし、なんと妹メイショウミモザが連勝を重ねたのは1200m戦。今回出走する日高Sでは距離を延長して1500mに使う事となるが、血統からは想像もできないスピード能力に期待が集まっているのだ。
「まずハーツクライ産駒でスプリンターというのが極めて異例ですよね。これまでハーツクライ産駒はJRAで重賞を61勝していますが、1200m以下だったのは2013年の北九州記念(G3)を勝ったツルマルレオンだけ。産駒は基本的に2000m以上での活躍が目立ちます。
実際、ハーツクライの代表産駒を見てみても、収得賞金上位馬は殆どが「中長距離」で活躍した競走馬だ。
・有馬記念(2500m)
・コックスプレート(2040m)
・宝塚記念(2200m)
・エリザベス女王杯(2200m)
・安田記念(1600m)
・ドバイデューティフリー(1800m)
・天皇賞・秋(2000m)
・ジャパンC(2400m)
スワーヴリチャード
・ジャパンC(2400m)
・大阪杯(2000m)
※収得賞金上位馬とともに勝利G1レースを記載
「G1馬ではないですが、芝で活躍したフェイムゲームは3400mのダイヤモンドS(G3)を3勝しましたし、3200mの天皇賞・春でゴールドシップに迫った末脚は今でも忘れられません。最近ではサリオスもハーツクライ産駒ですが、マイルで3連勝を飾ったとはいえ、皐月賞(G1・2000m)、日本ダービー(G1・2400m)をともに2着。勝ったコントレイルが強かっただけで、距離は問題にしていませんでしたから……」(同)
メイショウミモザが今週の日高Sで狙うは4連勝。本来なら1200mを3連勝した馬にとって、300mの距離延長は決して低い壁ではないが、血統的に「異色の存在」となる本馬にとって、距離延長はむしろさらなるパフォーマンスの向上を予感させる。
「この血統でありながらスプリント戦で3連勝ですからね。今回パフォーマンスを上げてくるようなら、超大物になる可能性も否定できません」(同)
ここを勝てば晴れてのオープン入りとなる本馬。秋競馬を睨む“超新星”誕生へ期待は膨らむばかりだ。