JRA札幌のルメールには逆らうだけ無駄!? 大きな異変が起きたのは種牡馬の勢力図……馬券攻略のヒントになるか
先週で2回新潟、1回札幌の2場開催も終了し、今週からは小倉を含めた3場開催となる。これにより、新潟に殺到していた関西の人馬も小倉に分散されるため、傾向にも変化がありそうだ。
7月25日から3週に渡り行われた2場開催のうち、3場開催になることの影響が少ないであろう札幌開催の傾向を振り返っておきたい。
まずは札幌開催から。以下はリーディング上位騎手の成績(敬称略)
3位 横山武史【6- 6-10-31/53】勝率11.3%、連対率22.6%、複勝率41.5%
8位 団野大成【4- 3- 3-39/49】勝率8.2%、連対率14.3%、複勝率20.4%
やはり1位に輝いたのはC.ルメール騎手。
函館開催では1番人気で11戦1勝のスランプなどもあったが、札幌に替わってからは嘘のような絶好調ぶりだ。2位の武豊騎手にダブルスコアをつける独走だ。ヴィクトリアマイル(G1)をアーモンドアイで制して以降、重賞レースで9連敗だったが、エルムS(G3)をタイムフライヤーで制して連敗をストップ。改めて札幌のルメールを印象付けた活躍となった。
注目したいのは若手騎手の台頭である。
横山武史騎手、横山和生騎手は兄弟揃って上位に食い込んだ。武史騎手は7月19日で終了した函館競馬でリーディングジョッキーを獲得したように実力は既に証明済み。
札幌ではルメール騎手、武豊騎手といった大物が参戦する中でこの成績であれば十分かもしれない。また、弟の武史騎手に負けじと兄の和生騎手も遜色ない成績をあげている。デビュー2年目の団野大成騎手の存在感も際立った。
次に種牡馬別の成績はどうだろうか。
1位のハーツクライは芝3勝、ダート3勝の計6勝とバランスよく好成績を残した。これまでは芝での好走が目立っていたが、最近はダートでも活躍馬が増えて来たのは注目したい。サウスヴィグラスはダートのみで4勝と完全にダート短距離に特化している。
意外だったのはディープインパクトとロードカナロアの不振だ。2頭とも出走頭数はトップクラスながら勝率は二桁台に届かなかった。上位人気に支持された産駒が多数いた割には、大きく人気を裏切る結果となってしまった。
ここまで振り返ってみて、2回札幌も引き続きルメール騎手の独壇場となりそうな気配が濃厚だ。武豊騎手は小倉を主戦場とすることが多く、今年も参戦を表明している。おそらくルメールVSその他の構図はこのまま継続するだろう。
人気になりやすい2頭の産駒を軽視することにより、思わぬ高配当の馬券にありつけるかもしれない。