JRAコントレイル、デアリングタクト「3冠」阻止の刺客は「上がり馬」から!? 夏に力をつけた素質馬たちに要注目

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 まもなく夏競馬も終了。いよいよ、菊花賞(G1)、秋華賞(G1)といった3歳G1のトライアルレース、さらに毎日王冠(G2)、京都大賞典(G2)など天皇賞・秋(G1)やジャパンC(G1)の前哨戦が行われる時期に突入する。それに合わせて夏の間は休養していた実績馬たちが続々と復帰するが、夏の上がり馬の存在も忘れてはならない。

 

 昨年は紫苑S(G3)を勝利したパッシングスルー、菊花賞であわや馬券圏内に入る好走を見せた4着ディバインフォース、5着メロディーレーンをはじめ、エスポワールやユニコーンライオンといった上がり馬が秋の大舞台を盛り上げた。

 

 今年は、菊花賞のダークホースと目されていたロールオブサンダーが故障で戦線離脱を余儀なくされた。だが、同馬に勝るとも劣らない活躍を見せ、今後は重賞戦線での活躍も期待されている馬たちも多い。その一部を紹介していこう。

 

・アンティシペイト(牡3、美浦国枝栄厩舎)

 

 古馬との初顔合わせとなった前走の阿寒湖特別(2勝クラス)では、武豊騎手を背に2番手追走から勝利。怒涛の3連勝で一気に上がり馬として名を挙げた。

 

 前走後、騎乗した武豊騎手も「これから、まだまだ良くなりそうですよ」と期待を寄せる。秋はセントライト記念(G2)をステップに菊花賞を目指す。

 

・レイパパレ(牝3、栗東高野友和厩舎)

 

 全兄にホープフルS(当時G2)覇者シャイニングレイがいる良血馬。デビューは遅かったものの、7月26日の糸魚川特別(2勝クラス)で無傷の3連勝を達成すると、トライアルには目もくれず、直行で秋華賞へ。

 

 主戦の川田将雅騎手はお手馬にリアアメリアがいるが、こちらはローズS(G2)に出走予定。ここの結果次第では、川田騎手がレイパパレを選ぶことも!?

 

・ターキッシュパレス(牡3、栗東昆貢厩舎)

 

 不良馬場で行われた信濃川特別(2勝クラス/芝2000m)をパワフルな走りで勝利した。

 

 父は2015年の凱旋門賞(仏G1)を制したゴールデンホーン。ゴリゴリの欧州血統を持ち、力の要る馬場、距離延長も大歓迎といったタイプだ。神戸新聞杯では、春のクラシックに出走した同世代のライバル相手にも通用するところを見せてほしい。

 

・ポタジェ(牡3、栗東友道康夫厩舎)

 

 半姉にオークス(G1)2着ルージュバックがいる良血馬。春はプリンシパルS(L)2着など、あと一歩のところでクラシック出走は叶わなかった。

 

 だが夏に入り、条件戦を2連勝。ついにその実力を発揮し始めた。菊花賞トライアルに出走すれば、がぜん注目を集めそうだ。

 

・ミスニューヨーク(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)

 

 松島特別(2勝クラス)では勝負どころで3番手に上がると、直線で外から脚を伸ばし、逃げたグレイテストら先行勢を交わして勝利。次は紫苑Sに向かい、クラシックをうかがう。

 

・フアナ(牝3、栗東角居勝彦厩舎)

 

 春はフローラS(G2)でオークスの切符を狙うも、勝ち馬から0秒1差の3着に終わり、悔し涙を飲んだ。8月15日の3歳以上1勝クラス(小倉・芝1800m)を快勝し、秋はローズSへ。優先出走権獲得に燃えている。

 

・シンボ(牡3、北海道・斉藤正弘厩舎)

 

 門別の北海優駿(G)2着などの実績を引っさげて、JRAの芝レースに挑戦。横津岳特別(2勝クラス・芝2600m)を逃げ切り勝ちすると、格上挑戦となった札幌日経オープン(L、芝2600m)でも4着と好走している。

 

 秋はセントライト記念へ。地方の星・シンボが台風の目となるか。

 

 続いては秋以降の成長にも期待が寄せられる素質馬を紹介しよう。

 

・ウインキートス(牝3、美浦宗像義忠厩舎)

 今年に入って勝ち味が遅い競馬が続いていたものの、距離延長して挑戦した前走のルスツ特別(1勝クラス、芝2600m)で2着に3馬身差をつけて勝利。今後も中長距離で期待が集まる。

・ビアイ(牝3、栗東田所秀孝厩舎)

 スプリント戦で逃げて2連勝。前走の佐世保S(3勝クラス)では出足がつかず5着に敗れたが、これからまだ巻き返しは十分可能なはずだ。

・メイショウミモザ(牝3、栗東池添兼雄厩舎)

9連敗中だったが、夏の函館で3馬身半差の快勝。昇級戦も連勝し、本格化を印象付けている。

・エンデュミオン(牡3、栗東清水久詞厩舎)

 3歳牡馬の「最先着馬」が、クラシック最後の1冠・菊花賞(G1)で好走した実績がある阿賀野川特別(2勝クラス)で2着。秋のローテーションに注目が集まる。

・メイショウカズサ(牡3、栗東安達昭夫厩舎)

 9戦目となった6月の未勝利戦(ダ1800m)で待望の初勝利。その後、これまでの不振が嘘のように条件戦で連勝。前走の九州スポーツ杯(ダ1700m)では2着に4馬身差をつけて逃げ切り勝ちを収めた。


 8月に新潟ダート1800mを2連勝。前走の瀬波温泉特別では2番手追走から最後の直線で逃げ馬を交わして優勝。今後にはずみをつけている。

・リスペクト(牡3、美浦・奥村武厩舎)

 2月に未勝利戦を勝利後、条件戦で2度の2着を挟んで、挑戦した開成山特別(芝2600m)を勝利。今後が楽しみな逸材。

ヒナノコバン(牡3、美浦本間忍厩舎)

 連戦連敗。未勝利でキャリアを終えるかと思いきや、格上挑戦となった前走の3歳以上1勝クラス(芝1800m)で、13番人気ながら勝利。波乱の立役者となったこの1戦を機に、一変なるか。

・マックス(セ3、栗東中内田充正厩舎)

 3戦目となった3歳未勝利(阪神ダ1400m)、続く3歳以上1勝クラス(ダ1700m)をともに逃げ切り勝ち。セン馬なので使うレースは限られるものの、この勢いは本物だ。

 夏に力を付けた上がり馬たちが、実績馬たちを相手にどんなレースを見せるのだろうか。秋以降のレースが待ち遠しい。