JRA天皇賞・秋(G1)福永祐一「己との闘い」3冠ジョッキーが背負う“赤い十字架”。 15年前の「苦い記憶」払拭なるか
レースでは、スタート直後に躓いて最後方からの競馬。道中は最内の後方2番手を進んだ。1000m通過が62.4秒のスローペース。馬群は一団となり直線に向く。
このペースで後方2番手。一か八かの内強襲かと思われたが、外に回した福永騎手。結果、キングストレイルはメンバー中2位の上がりを使いながらも、勝ち馬から1秒差の16着に惨敗した。
後半1000m57.7秒であった事からも、明らかなスローペース。距離ロスが大きく響く流れとなってしまった。
「この天皇賞・秋は天皇陛下が観覧されたレースで、松永騎手が馬上からお辞儀したのが印象的でしたよね。福永騎手に関しては28歳とまだ若かったですし、ペース判断や走らせる位置に不満が残るレースだったかもしれません。3冠ジョッキーになり今となってはいい経験だったと言えますが、当時は本人にとっても苦い記憶となってしまったのではないでしょうか」(競馬記者)
藤沢厩舎の天皇賞・秋といえば、3歳馬の挑戦だけでも1996年のバブルガムフェロー、2002年のシンボリクリスエスが勝利。この前年である2004年のダンスインザムードも2着と健闘していたため、ファンの期待も大きかったのかもしれない。
あの時の「苦い記憶」は払拭できているのだろうか……。
3冠ジョッキーが背負う“赤い十字架”。今後も「己との闘い」は続いていきそうだ。
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